佐倉の家 設計・大工工事
設計が完了。見積もりをするために監督他、電気、水道、大工、建具、塗装・・・様々な職人さんに現場を確認してもらいました。
問題を事前に解決し、念のため入れておこうかな?などという無駄なコストを見積に含めないよう必要な作業です。
今では造られなくなった貴重な古いガラスも沢山あり、室内建具に再利用する予定です。
工事費を抑えられないかと検討を進めています。保存部分の解体を大工さんに依頼するつもりでしたが、外回りは解体屋さんに依頼する方向で再検討しています。工事費を抑えられないかと検討を進めています。保存部分の解体を大工さんに依頼するつもりでしたが、外回りは解体屋さんに依頼する方向で再検討しています。
依頼主さんは現在、解体に向けて家財を整理しています。そのなかで出てきたイーゼルや絵の額など捨てるにはもったいなく、もらい手を探すことにしました。以前、リノベーションした東習志野の家。友人のお母さんですが絵を描く人で、友人も美術の先生です。聞いてみることにしました。
暮れに工事契約を終え、年明け1月16日から工事開始です。

3.
解体がほぼ完了しました。丁寧に造られた建物なので、和室は若干手を入れるものの残すことになっています。
欄間付きの鴨居は長い年月を経て中央が1.5cm程度下がっています。今回の改修で直すことになっています。

4.
柱を抜きました。赤矢印の梁では心もとなく、緑矢印の梁を下に入れて補強しました。太いボルトも数本入れて一体化し、充分な強度を確保しています。

5.
赤矢印は今回新たに造った基礎で、黄矢印は新たに入れた土台です。
今回老朽化による入れ替え、補強目的の追加、作業性(同時に耐震性も)向上のためにと30本の柱が新たに設置されました。
1/4は当初から見積に含まれていましたが、解体してから入れ替えが判明した柱については見積もりを提出して追加を頂くことになっていました。現在見積もり中です。
また作業性向上のための柱が1/4程度あり、それは現場からのサービスです。ありがたいです。

6.
新築の場合は性能が良い基礎断熱を選択しますが、既に出来上がっている古い基礎に断熱材を精度良く付けることは出来ないのでリフォームの場合は状況に合わせた断熱法を選択します。
今回は床を支える根太という部材の高さを10cm程度にしてそこに現場発泡の断熱材を吹きました。隙間なく、しかもほぼ均一な厚さも確保できます。
リフォームでは床の断熱材が劣化のため下に垂れてしまい隙間が空くことで、夏に結露を起こしフローリングがベコベコになっている例が多く見られます。これなら大丈夫でしょう!
壁の断熱は現在市場に出ているグラスウールで最も性能の良いものを選択しました。高密度なので固く、立てても折れ曲がりません。壁に隙間なく詰めました。
もちろん、窓の脇の細い隙間や古い柱に空いた穴にも詰め込んであります。防音性能向上も期待できます!
断熱工事が完了し、耐震壁の合板を張っていきます。耐震改修用の工法です。
梁や土台からの距離、使用する釘など規定を守りながら張り進めます。耐震壁以外の部分は施工性の良い石膏ボードを使い費用を削減しています。

9.
天井下地工事が完了しました。耐震壁となる部分には合板、それ以外の壁には石膏ボードが張っている様子が分かります。今回天井の断熱はセルロース吹き込みを予定しています。右端に写っているのはキッチンの換気扇ダクトです。照明機器の配線もいくつか垂れ下がっています。
ドア枠や窓枠などの造作工事に入りました。
トイレどうしを仕切る壁には解体前の窓をそのままはめ込むことになりました。アジがあります・・・。

11.
当初予定では板金屋根のサビがひどい部分だけを張り替える予定でしたが、全部やり替えることになりました。
面積にして20㎡程度。晴れの日を選び大工さん2人で朝から夕方までの半日で屋根の下地まではがし新らしい下地を張り、防水シートを張り終えました。