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空気と地熱の力で家を温める
床暖房システム(床下エアコン)について
11月の引き渡しまでの期間は随時『工事の見学』が可能です


 
 高効率なエアコンを床下に設置して床下全体を温めることで熱容量の大きな基礎に熱を蓄えます。そうすることで天気、時刻、場所による温度ムラを軽減することが出来ます。大げさですが年間を通して安定している地熱も利用して家を温めるという考え方です。また、床全体が暖かくなるので床面からの熱放射によって快適性も向上します。あまり聞かない技術ですが寒い地方だけではなく東京都内でも実績があります。技術講習を何年も前から受けて準備進め、昨年初めて依頼を受けて1棟目を完成させました。その実績を踏まえこの春から2棟目の建築が始まります。工事の状況を順を追って紹介してまいります。とりあえず完成写真からご覧ください。
 
 数値でものをいうのはあまり好きではないのですが、相当隙間面積:C値(高気密住宅の目安は0.5)の当事務所実績は0.3から0.4で、断熱性能:外皮平均熱還流率(UA値)は0.42です。0.42という値はZEHの基準値0.6や北海道:断熱等級4の基準値0.46を上回っています。デザインは好みによりますが、2025年から義務化される断熱性能でも期待に応えられるよう取り組んでいます。
 

エアコンは奥の格子の下に入っていて、ここから室内の空気を吸い込んでいます。エアコンと格子は隙間なくスポンジでつながっています。手前の点検口を開いてエアコンのメンテナンスをします
 
  

温風は床の格子から吹き出してきます。前述のように吸込み口とエアコンはスポンジでぴったり隙間なくつながっているので吸い込んだ分は全てこのような吹き出し口からしっかり吹き出してくれる仕組みになっています
 
 

エアコンを設置する床下は断熱性能の高い基礎断熱を採用。鋼製束の足元など細かい部分も丁寧に断熱材を貼りつけます。壁も高性能グラスウールをしっかり詰め込んでいます。外張り断熱を採用することもありますが、この住宅は防音性能の向上にも寄与できるということでグラスウールを採用しています。冬の結露だけではなく夏の結露にも対応できるよう下地材は内外共に透湿性能の高い石膏ボードを採用し、湿気がいつでも抜けていけるよう防湿シートは設けない工法を採用しています。
 

屋根の断熱は外張り断熱(すぐ上の写真)と防音も兼ねたグラスウール(更に上の写真の右側参照)の2重の断熱を採用。猛暑にも対応させました。しっかり熱気を逃がせるよう通気層も設けています。
 
 床下エアコンから吹き出る温風の圧力をそのまま各所に設けた吹き出し口から吹き出すためには、台や基礎に隙間があってはなりません。更には換気を計画通りに行うためにも建物の内と外で隙間があってはなりません。前述の気密相当面積の目安は0.5以下です。気密測定を行った結果0.38でした。ひとまず安心・・

 
 工事の進行に合わせて少しづつ内容を充実させています